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世界初の燃料電池市販車を納入

おそらく歴史に残るニュースです。トヨタとホンダが官邸に燃料電池車を納入。燃料電池で動くクルマが市販されるところまで来ました。

水素と酸素を反応させると、水と電気が生まれます。これが燃料電池の原理。「電池」という翻訳が悪いのですが(英語では燃料電池のことを Fuel Cell といいます)、これ、発電機なんです。水素と酸素を燃料に使って、電気を起こす発電機。理屈からいえば、電気と水しかでてこないから、これ以上はないくらいにクリーンなエネルギーです。もう一つの特徴は、とってもコンパクトに作れること。タバコのライターくらいの大きさにもできるんです。これで、携帯電話や電子手帳くらいなら、充分に動かせる。冷蔵庫くらいの大きさの燃料電池なら、2世帯分の電力をまかなえます。原発などもいらなくなるでしょう。

酸素は空気中からとれば良いので、問題は水素をどうやって供給するかなんですけど、これ、実はガス管で運べるそうです(笑)。天然ガスから水素を取り出してもいいし、燃料電池のために、より多くの水素を含んだガスを送ることもできる。だから、インフラを構築するコストはとても安くすみます。で、そのガス管で供給する水素はどこから持ってくるかというと、海の中にべらぼうな量の水素が埋まっている。メタンハイドレードというんですけど、これを掘ればいいんです。現在発見されているメタンハイドレードだけで、400年くらいは水素を供給できるようです。

いま燃料電池を一所懸命開発しているのはトヨタやホンダ、メルセデスといった自動車メーカー。彼らは、石油がなくなったときのことを本気で考えています。死活問題だから。将来、完全に燃料電池車に移行しても石油メジャーに旨みが残るような配慮までしているそうです。それから、日本の家電メーカーやガス会社も開発しています。

ブッシュ政権になってから、アメリカの燃料電池関連会社は元気がなくなっているようですので、日本は先行するチャンスです。それにしても、こんなに当たり前の顔をして「革命」がやってくるとは、驚きです。

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