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2003年01月18日

CO2 排出権を一般向けに販売

コスモ石油が持つ CO2 排出権を限定で一般向けに販売したそうです。アサヒ・コムより。登山家の講演会場での限定的な販売だったようですが、面白い試みですね。CO2 1トンのお値段は500円だったとか。この CO2 は元をたどると、オーストラリアのユーカリが吸収したもので、その分の排出権をコスモ石油が買い取ったのだそうです。排出権が新しいビジネスになりうるのかどうかはさておき、実際に購入すると環境に対する意識がずいぶん変わるんでしょう。私もチャンスがあれば、買ってみたいです。どんな気持ちになるだろう。ところで、ガイア仮説を提唱したジェームズ・ラヴロックが、核戦争が起きようが何が起きようが、地球にとっては大した問題じゃない、というようなことを言ったことがあります。ほんの一瞬地球のバランスは崩れるかもしれないが、百万年・一千万年というタイムスケールでみれば、ガイアの自己調整機能は働き続けるだろう、といった意味だったと思います。思い切り引いた視点から見ると、大抵のことは、大した問題じゃないんですよね。エコロジー運動は、地球のためではなくて、人間が生かしてもらうためのものだと思います。

2003年01月13日

中国初の燃料電池自動車

ついに中国でも燃料電池自動車が開発されたようです。その名も「超越1号」。どうです、この期待を裏切らないネーミング(笑)。日経より。2008年の北京オリンピックでの実用化を目指しているとのことですから、まだまだ日欧米にくらべれば後塵を拝していると思いますが、中国はわかりませんよ。バイオと家電製品に続いて、かなりの勢いで開発を進めるかも知れません。なにせあれだけの人口が贅沢をするようになったら、燃料電池やバイオテクノロジーなしではやっていけないでしょうから。すでに家電では中国に敵う国はないはずです。

2003年01月08日

プロパンガスで燃料電池

新日本石油がプロパンガスを利用した家庭用燃料電池の実用化に成功。読売新聞より。1台50万円ほどで、標準家庭の給湯と電力をまかなえるそうです。なるほど、プロパンガスで来ましたか。燃料電池の実用化の動きは思ったより早いですね。新日本石油では灯油(!)を利用した燃料電池の開発も進めているそうです。10年後には自動車や家庭向けに、普通に燃料電池が使われるようになるんでしょう。この数年間はインターネットが世の中を変えましたが、次は燃料電池です。断言します。

2002年12月07日

スウェーデン・ドイツに続く

ベルギー下院で脱原発法案可決。アサヒ・コムより。実現すれば、スウェーデンとドイツに続いて3番目の脱原発国家。とはいっても、足りなくなった電力を隣国の原発から買うだけかも知れないので、実際のところはわかりませんが。実はテロ対策だったりして。

永久機関

もし発明されても困ったことになります。何にせよエネルギーを使うと必ず熱が発生するので、永久機関が普及すると、地球は熱死状態になります(笑)。

2002年12月02日

世界初の燃料電池市販車を納入

おそらく歴史に残るニュースです。トヨタとホンダが官邸に燃料電池車を納入。燃料電池で動くクルマが市販されるところまで来ました。

水素と酸素を反応させると、水と電気が生まれます。これが燃料電池の原理。「電池」という翻訳が悪いのですが(英語では燃料電池のことを Fuel Cell といいます)、これ、発電機なんです。水素と酸素を燃料に使って、電気を起こす発電機。理屈からいえば、電気と水しかでてこないから、これ以上はないくらいにクリーンなエネルギーです。もう一つの特徴は、とってもコンパクトに作れること。タバコのライターくらいの大きさにもできるんです。これで、携帯電話や電子手帳くらいなら、充分に動かせる。冷蔵庫くらいの大きさの燃料電池なら、2世帯分の電力をまかなえます。原発などもいらなくなるでしょう。

酸素は空気中からとれば良いので、問題は水素をどうやって供給するかなんですけど、これ、実はガス管で運べるそうです(笑)。天然ガスから水素を取り出してもいいし、燃料電池のために、より多くの水素を含んだガスを送ることもできる。だから、インフラを構築するコストはとても安くすみます。で、そのガス管で供給する水素はどこから持ってくるかというと、海の中にべらぼうな量の水素が埋まっている。メタンハイドレードというんですけど、これを掘ればいいんです。現在発見されているメタンハイドレードだけで、400年くらいは水素を供給できるようです。

いま燃料電池を一所懸命開発しているのはトヨタやホンダ、メルセデスといった自動車メーカー。彼らは、石油がなくなったときのことを本気で考えています。死活問題だから。将来、完全に燃料電池車に移行しても石油メジャーに旨みが残るような配慮までしているそうです。それから、日本の家電メーカーやガス会社も開発しています。

ブッシュ政権になってから、アメリカの燃料電池関連会社は元気がなくなっているようですので、日本は先行するチャンスです。それにしても、こんなに当たり前の顔をして「革命」がやってくるとは、驚きです。