アインシュタインの理論によると重力の伝達速度は光速と等しいらしいんですが、それをアメリカの国立電波天文台のチームが観測結果から証明したそうです。CNN より。クエーサーの発する電波が木星のそばを曲がりながら通過する様子を観測することで証明できたとのことですが、それでどうして重力の伝達速度がわかるのか全然わかりません(笑)。なんでも 400km 離れた場所にある髪の毛の太さを測るくらいの精度が必要だったそうです。それにしても、重力の伝達速度って、イメージできます?
人間の精神は経験から、経験は五感からつくられるものであり(経験主義)、その五感は視覚も含めて(光にも速度があります)全て過去に起こった出来事を脳に伝えています。私たちは過去を経験し続けています。過去とは、実際に今存在するものではありません。つまり、五感で経験しうる「現実」は、厳密にいうと、現在実際に在るものでありません。色即是空。過去を経験し続け、そこから形作られる人間の精神には、実体があるのでしょうか。この問題に救いを与えたのがカントです。ア・プリオリなもの、経験によらずとも人間の精神に宿るもの。時間と空間。美。「禅とオートバイ修理技術」で明らかにされたもの。クオリティ。インターネットは、それらを交換する場所でもあります。
ブラックホールの強力な重力によって光が曲がり、レンズのような効果が生まれる重力レンズ。ハッブル望遠鏡が200万光年の幅の重力レンズを虫眼鏡のように使って、22億光年の彼方(!)の銀河団を撮影することに成功しました。素晴らしい写真に思わず息をのむ……。
宇宙の写真を見ていつも不思議に思うのは、それが美しいことです。
木星には39個もの衛星があり、そのうち22個は1999年以降に発見されたそうです。まだ名前もない衛星です。このほど国際天文学連合がそのうち10個の衛星に名前をつけました。
Themisto
Iocaste
Praxidike
Harpalyke
Isonoe
Erinome
Taygete
Chaldene
Kalyke
Magclite
Callirrhoe
木星の名前はローマ神話に登場するユーピテルからとられたため、これらの衛星は彼の愛人および愛人との間に生まれた子供、それに孫の名前からつけられたとのこと。ロマンチックですね。名前の最後が e になっているのは、木星と反対に自転している衛星だそうです。ユーピテル……。もしや、名前の最後が a から z まで揃うくらい愛人やら子供がいたのではありますまいか。そこらじゅうに、わらわらと。
物質・材料研究機構が開発した温度計がギネスブックに登録されたそうです。産経新聞社より。その大きさは直径約85ナノメートル、長さ数千ナノメートル(1ナノメートルは100万分の1ミリ)。仕組みは水銀温度計と同じで、電子顕微鏡で覗くと温度がわかるというもの(笑)。「毛細血管内の温度計測や半導体の異常検出などに応用できる」というから、実際に使うために作られたんですね。遺伝子工学もそうですが、ナノテクにもちょっと不気味なところを感じたりして。